平成26年7月11日
先日、カナダの方から自分で保有する刀を
鑑定して欲しいと連絡がありました。
画像を見た所3代の大阪丹波守吉道と解りました。
刀は全身錆が酷く、大きな刃こぼれもあり、
どうにもならない状況でありましたが、
持ち主の真面目な態度と、日本刀へのあこがれが強く感じられ
ついに無償で私が研磨をする事となりました。
私は研磨師ではありませんので、研磨の真似事しか出来ません。
ご存じのように脇差やこのような品物を研ぎ師さんに依頼しますと
10万円以上の金額がかかります。
一方、無銘脇差などの程度の悪い刀は2万円程で購入が出来ます。
研磨を行えば当然綺麗にはなりますがとても金銭的に合わず、
そのまま放置されている作品が数多くあるのです。
この刀がどのように研磨がなされて行くのか皆様方と見て行きましょう。
そして、この刀が完全に研ぎ上がり持ち主に無事渡されますように祈って下さい。
そして、真っ赤に錆びた刀が研磨されていく手順を知ってほしいのです。
研磨は私の仕事の合間に行いますのでかなりの時間が掛かりますが、
重要なポイントごとに皆様に状況を御知らせさせて頂きます。
又、将来自分でも安価な脇差程度の品物を研磨したいと希望される方は遠慮なく連絡下さい。
刀剣博物館の初期の段階での研磨基準には合格が出来るでしょう。
一生懸命に取り組んでいきますので暫くお付き合い下さい。