鑑定会: 第230回



前回の解答は、
(葵紋) 主馬首一平安代
(しゅめのかみ いちのひら やすよ)

でした。
特徴:一平安代の父は山城守安貞で、喜入の刀工中村家から出て玉置家を継いだ。
一平貞子で玉置小市と称し大和守安定の弟子となり修業する。
亨保6年正月に主水正正清と共に江戸に出て、江戸浜御殿で主水正正清、筑前の信国重包、と共に将軍吉宗の佩刀をを鍛え、その時に献上した刀は太刀銘「葵紋 給黎郡住一平安代恭奉台命至千東武作之時享保丑二月日吉宗公」で将軍からその功により一葉葵を茎に切る事を許される。
帰途京に上り主馬主を受領する。49歳、亨保13年に亡くなる。
本作は身幅広くかっしりとした作品で、匂口の深い直刃に互の目乱れを焼いた傑作刀で作品数が少なく、滅多に手にする事ができません。
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第230回:今回の鑑定 誰でしょうか? (平成25年2月8日)
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ヒント ※画像をクリックすると拡大します。

刃長:71.3センチ
反り:1.4センチ
目釘穴:スリ上 3個
元幅:2.98センチ
先幅:2.17センチ
重ね:0.62センチ
時代:安土桃山時代 慶長頃
体配:身幅広く重ねやや厚く反り深く付き切先、延びごころの堂々とした、慶長新刀の体配をした姿の良い刀。
地鉄:小板目肌実に良く詰んで地錵が付き精良な地金となる。
刃紋:錵出来直刃基調にのたれて小互の目が交じり刃中、足、葉、良く刃入り、匂口深く朝霧のけむる風情を醸し出す。
帽子:のたれて丸く返る。
ヒント
1:身幅やや広め反りがあり、元幅と先幅があまり変わらず、
切先が延びた体配の良い刀
2:地金が綺麗な小板目肌
3:帽子は丸く返る作品が多いが、乱れたりする帽子もかなり見かける
4:刃紋の刃区部分は刃先にたっする事なくぷつんと切れる特徴がある。
5:銘は刀剣制作の内3回くらい変わる。本作は5字銘で裏に銘を切る。
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回答は次回の鑑定会コーナーで発表致します。

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