ご注文番号:AS23290
短刀:白鞘入り(特別保存刀剣)
銘: 以金城石川門古鉄作之 隅谷正峯(花押)(人間国宝)
昭和三十八年十一月二十七日 中黒治為厄除
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております。本作の出来は上々作にランクされる作品です。
研磨済み
鎺: 銀一重
刃長: 28.0センチ
反り: 0.0センチ
目釘穴: 1個
元幅: 2.9センチ
重ね: 0.6センチ
刀剣重量: 210グラム
時代: 現代
体配: 身幅が彫り区に広く、重ねがやや厚く、三つ棟となり、反りは浅く、表裏に棒樋を彫ります。
地鉄: 小板目肌が実のように詰んでおり、精良な地金となります。
刃紋: 沸出来が具の目乱れとなり、匂口が深く、砂流し、細かな金筋が働きます。
特徴: 隅谷正峯は1921年(大正10年)に石川県白山市で生まれ、昭和16年に立命館大学機械工学科を卒業し、刀匠の桜井正幸に入門し、独立して日本刀鍛錬所傘笠亭(さんりゅうてい)を開設。数多くの刀剣を制作し、昭和40年には新作刀展覧会で正宗賞を3度受賞し、1989年には伊勢神宮の御神宝太刀を制作しました。1981年(昭和56年)に人間国宝に認定されました。皇室関係の作刀も行い、真子内親王、皇太子妃殿下雅子様に隅谷刀匠に制作された守刀を天皇から授けられました。惜しくも平成10年12月12日に77歳で亡くなりました。本作は身幅が広く、反りが深い見事な体配をした隅谷一文字の作品で、豪華絢爛さを兼ね備えた傑作刀と言えます。
葵美術より一言: 人間国宝である隅谷正峰氏が金沢城石川門を再建する際に使用された古鋲を材料として製作された短刀で、大変価値のある作品と言えます。大変珍しい作品と言えます。隅谷正峯(すみたにまさみね、本名: 興一郎)は、1921年(大正10年)、醸造業を営む隅谷家の長男として石川県に生まれ、作刀許可を取得した後、1955年(昭和28年)以来多くの賞を獲得し、1967年(昭和42年)に無監査刀匠に認定され、1981年(昭和56年)に人間国宝に認定されました。隅谷丁子と呼ばれる刃紋を開発しました。1984年には全日本刀匠理事長に就任し、1998年(平成10年)に亡くなりました。
特別保存刀剣鑑定書
葵美術評価鑑定書 全身押し形 鶴田文佳
オークション開始価格:1,050,000円(消費税、送料共)