ご注文番号:23218
刀:白鞘入り(第35回重要刀剣)
銘:無銘(基光)
中古刀:上作:業物:備前
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております。本作の出来はとしては最上作にランクされる作品です。
研磨済み
鎺:金着一重
刃長:75.8センチ
反り:2.0センチ
目釘穴:3個
元幅:3.00センチ
先幅:2.1センチ
重ね:0.64センチ
刀剣重量:820グラム
時代:南北朝時代 文和 1352年
体配:大擦上無銘で身幅が広く、重ねが厚く、反りやや深く、帽子の伸びた体配の良い作品です。
地鉄:小板目肌で実に良く練れており、映りが現れます。鎬地には板目の杢目肌があり、さらに柾目肌も見て取れ、時代の古さを感じさせます。
刃紋:沸出来の互の目乱れに足が良く入り、また帽子は乱れ込んで先が小丸に返ります。
特徴:兼光一派の刀工で、左兵衛尉と冠した作品もあります。作風は兼光に似ており、倫光と並んで兼光風の互の目乱れの作品が多いです。
兼光風の作品で身幅が広く、種々の形の互の目が入り、長寸で堂々とした姿をしており、肩落ちする互の目が目立つところから所伝に賛成の意見があります。
拵え:
鍔:赤銅魚子地に透かしを入れて雲龍を彫り金色絵を施す。
縁頭:赤銅魚子地に龍を彫り金色絵を施す。縁銘-秀元(花押)
目貫:赤銅地に龍を容彫り金色絵を施す。
鞘:青貝散らし鞘
葵美術より一言:本作の体配はがっしりとした肉置きの良い作品で反りがあり、地鉄が良く練れている点と刃紋の上に棒状の写りが現れます。
さらに健全さを感じさせ、その刃紋は景光をも彷彿とさせる出来です。拵えも龍で揃えた小道具が刀身の格に見劣りしない逸品です。
鎺下部分に薄錆がございます。継茎のように見えるかもしれませんがそうではございませんのでご安心ください。
第35回重要刀剣
葵美術評価鑑定書:全身押し型 鶴田文佳