ご注文番号:21791
刀:白鞘入り、拵え付き(特別保存刀剣)
銘: 坂倉言之進照包
天和二年二月日
鞘書:寒山博士 坂倉言之進照包
天和二年二月日記 出来宜しく典型也
刃長二尺参寸有
昭和庚戌年初冬吉日 寒山誌
新刀:上々作:大業物:摂津
当社では刀工の出来によって最上作、上々作、上作、普通作を記載しております
本作の出来は坂倉言之進照包としては上々作にランクされる作品です。
研磨済
はばき:金無垢鎺 45グラム家紋(桐紋)を入れる
刃長:69.6センチ
反り:1.4センチ
目釘穴:1個
元幅:3.2センチ
先幅:2.13センチ
重ね:0.66センチ
刀身重量:730グラム
時代:江戸時代天和2年
体配:身幅、重ねしっかりとした作品で反り比較的あり切先やや伸びる
地鉄:小板目肌実に良く詰んで地沸がつき綺麗な地鉄となる。また、茎の状態も良い・
刃紋:区から沸出来直刃、その先匂口の深い互の目乱れを焼き足よく働き明るく冴える
帽子:匂口深く丸く返る。
特徴:照包は初代越後守包貞に学びその跡目を継いだ。当初初代と同様な名前を名乗ったが初代の実子が成人すると
越後守包貞を譲り自ら坂倉言之進照包と銘した。改名の時期は延宝8年頃と言われている。 越後守包貞を名乗る時代
はほとんど裏銘は入れませんが坂倉言之進照包銘ではほとんど必ずといって良いくらい裏銘を入れるのが特徴であります。
拵:
鍔:どっしりとした赤銅魚子地に龍と雲を高彫し金で色絵をほどこす 銘:後藤益乗(花押)
縁頭:赤銅魚子地に龍と波を高彫し金で色絵をほどこす 銘:後藤光昌彫之
鐺:栗型:赤銅魚子地に龍と波を高彫し金で色絵をほどこす
鞘:金粉を巻いた豪華な鞘
目貫:馬に乗る人物と龍に乗る人物を赤銅地で高彫し金で色絵をほどこす
葵美術より一言:越後守包貞は裏名のある作品は極めて少ないが坂倉言之進照包となると全ての刀は在銘となる。これは何を意味しているのか分かりませんが初代包貞弟子の後に養子となり包貞を襲名し後に越後守包貞を踏襲するが許可なく官名を使うのはまかりならぬというお達しにより延宝8年2月に坂倉言之進照包と銘を改めました。その際に裏名を入れる習慣にしたと考えられます。
特別保存刀剣鑑定書
葵美術評価鑑定書:全身押し形 鶴田文佳